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統合レポート 株主優待制度 | 個人投資家の皆さまへ | KDDI株式会社 kddi ar2016 j

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統合レポート2016

投資家の皆さまへ

(2)

企業理念

KDDI グループは、全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、

お客さまの期待を超える感動をお届けすることにより、

豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献します。

「KDDIフィロソフィ」の実践による‌

持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現

KDDIは、社会インフラを担う情報通信事業者として、24時間365日いかなる状況でも、安 定したサービスを提供し続けるという重要な社会的使命を担っています。また、情報通信事 業者は、電波などの国民共有の貴重な財産をお借りすることで成り立っており、社会が抱え るさまざまな課題について、情報通信事業を通じて解決していく社会的責任があると認識し ています。

この社会的使命・社会的責任を果たすためには、持続的な成長と中長期的な企業価値向上が 必要不可欠であり、お客さま・株主さま・取引先さま・従業員・地域社会など、当社を取り巻 くすべてのステークホルダーとの対話、共創を通じて社会的課題に積極的に取り組むこと で、安心・安全でかつ豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献していきます。

また、KDDIは、社是・企業理念に加えて、役員・従業員が共有すべき考え方・価値観・行動規 範として「KDDIフィロソフィ」を制定し、グループ全体での浸透活動を推進しています。

「KDDIフィロソフィ」の実践に積極的に取り組むことにより、KDDIは、持続的な成長と中長 期的な企業価値向上を実現していきます。

編集方針: 財務情報・非財務情報の開示について

本統合レポートは、The International Integrated Reporting Council (IIRC: 国際統合報 告評議会)をはじめとした複数のガイドライン・フレームワークに基づき、投資家の皆さま が特に必要とされる基礎情報・財務データ・経営戦略・ESG情報を抽出して掲載しています。 環境・社会側面の非財務情報を拡充した「統合レポート2016(ESG詳細版)」をはじめ、本統 合レポートに掲載していないCSR・研究開発情報などについては、当社のWEBサイトをご 参照ください。

なお、当社は、2016年3月期より国際財務報告基準(IFRS)を適用しております。

本冊子において、明確な記載がないものについては、2014年3月期までは日本基準、2015

(3)

02 KDDIの価値の源泉 04 連結業績ハイライト

Our Strategic Focus

08 KDDIのビジネスモデル 10 マネジメントメッセージ

17 特集 新たな成長軸の確立に向けて 18 1. au経済圏の最大化

20 2. グローバル事業の積極展開

ESG

22 ガバナンス 32 社会 35 環境

Performance Section

38 国内通信市場とKDDI

42 2016年3月期のセグメント別業績ハイライト 44 パーソナルセグメント

46 バリューセグメント 47  ビジネスセグメント

グローバルセグメント

48 2016年3月期の連結業績報告・分析

51 2016年3月期のセグメント別業績報告・分析 54 連結財務諸表

60 市場データ

62 会社概要/株式の状況 目‌次

07

21

‌‌‌‌‌‌‌‌‌投資家情報(IR) 37

・有価証券報告書

・決算短信

・コーポレート・ガバナンス

・事業等のリスク

http://www.kddi.com/corporate/ir/ 財務情報など

‌‌‌‌‌‌‌‌‌CSR(環境・社会)

・ 統合レポート2016(ESG詳細版) http://www.kddi.com/corporate/csr/

‌‌‌‌‌‌‌‌‌研究開発(R&D)

http://www.kddi.com/corporate/r-and-d/ 非財務情報

将来見通しの記述について

このレポートに記載されているKDDIの将来に関する計画・戦略・確信・ 期待などのうち過去の事実以外のものは、将来の業績に関する見通しの 記述であり、不確実性を含んでいるため、実際の結果と異なる場合もあり ます。潜在的な不確実性を含むものとしては、KDDIまたはKDDIのグ ループ会社が取引する、海外の国々における景気および為替レート、特に 米ドルに影響するものやユーロなどさまざまな外貨に関するもの、KDDI およびグループ会社が「急速な技術革新と新サービスの安定供給ならび に厳しい価格競争で特徴づけられた」通信市場において、新たな顧客を獲 得するための、発展的かつ魅力あるサービスを提供し続ける能力があげ られます。

WEB WEB

WEB

(4)

9,000

2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

8,000

7,000

6,000

5,000

4,000

3,000

2,000

1,000

0

9

8

7

6

5

4

3

2

1

0 2000年10月

株式会社ディーディーアイ

(KDDI)発足

奧山雄材が社長に就任

2002年4月 第三世代携帯電話 サービス開始 2001年6月

小野寺正が 社長に就任

2003年10月 au design project 第1弾「INFOBAR」発売 光ファイバーサービス

(FTTH)

「KDDI光プラス」開始

❶2003年11月

CDMA 1X WIN提供開始 業界初のパケット 定額制導入

2004年11月

「着うたフル®」開始

2006年10月 携帯電話番号 ポータビリティ

(MNP)開始 2006年4月

ソフトバンク株式会社が、 ボーダフォン株式会社を 子会社化

2007年1月

東京電力株式会社との FTTH事業を統合

※1 3月31日に終了した各決算期の業績

※2 2000年10月末日~2016年3月末日終値ベース

(■営業利益:億円)※1

KDDIの価値の源泉

モバイル純増シェア(3月31日に終了した各決算期)

❶ CDMA2000 1x EV-DO方式を利用した第三世代携帯 電話サービス「CDMA 1X WIN」を開始し、同時に業 界初のパケット通信料定額サービスを導入するなど、 他社に先駆けて先進的なサービスを展開。2004年3

❷ KDDI初のiPhoneを発売。2012年3月期は、iPhone をはじめ、業界随一の充実したスマートフォンライン ナップを揃えたことによりモバイル純増シェアが上昇 したほか、データARPUも伸張するなど、auのモメン

17.4

0.8 3.5

14.2

44.6 36.5

49.2 48.4

30.0

12.8

2004 2005 2006 2007 2008

0 40.0 20.0 60.0 100.0 80.0

(%)

48.7 50.9

65.8

93.7

46.4

46.1 50.1

48.1

55.8

35.8

❶ 2004年3月期~2008年3月期 au純増シェアにおいて5期連続No.1

  au  au+ツーカー  ドコモ  ソフトバンク

(5)

9,000

2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

8,000

7,000

6,000

5,000

4,000

3,000

2,000

1,000

0

9

8

7

6

5

4

3

2

1

0 2008年7月

ソフトバンクモバイル 株式会社が日本初の iPhoneを発売 2008年4月

中部テレコミュニケー ション株式会社(ctc) を連結子会社化

2010年12月 田中孝司が 社長に就任

2009年7月 UQコミュニケー ションズ株式会社

「UQ WiMAX」 商用サービス開始

❷2011年10月 KDDI初となる iPhoneを発売

❸2012年3月

「auスマートバリュー」

「auスマートパス」 提供開始

2013年4月 3ヵ年中期目標発表 株式会社ジュピター テレコム(J:COM)を 連結化

2012年9月

「au 4G LTE」 提供開始

2014年4月 J:COMとJCNの 経営を統合

❹2014年5月

「au WALLET」 提供開始

❹2015年8月

「au WALLET Market」 提供開始 2014年5月 日本初の「キャリア アグリゲーション」 技術を導入

( 時価総額:兆円)※2

auスマートバリュー契約数

❸ auスマートフォンと固定ブロードバンドのバンドル サービスを他社に先駆けて提供開始。スマートフォン を低廉な料金で利用できるというサービスの魅力度に 加え、固定系提携事業者の販売チャネルをauの新たな 販路に加えたことなどにより、契約数は順調に拡大。

❹ リアル店舗で利用可能な決済機能を備えた電子マネー サービス「au WALLET」の提供に加え、2015年8月よ りauショップを活用した新たなショッピングサービ ス「au WALLET Market」を展開するなど、「au経済 圏の最大化」に向けた取り組みを着実に推進。

2012.3 2013.3 2014.3 2015.3 2016.3 0

400 200 600 1,200

800 1,000

(万)

44 66 212

386

705

358

933

459

572 1,155

■固定 ■モバイル

(6)

連結業績ハイライト*

1

(3月31日に終了した各決算期)

日本基準 IFRS

百万円 百万米ドル*2

KDDI連結 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2016

営業収益/売上高 ¥3,335,260 ¥3,596,284 ¥3,497,509 ¥3,442,147 ¥3,434,546 ¥3,572,098 ¥3,662,289 ¥4,333,628 ¥4,270,094 ¥4,466,135 $39,636

営業利益 344,701 400,452 443,207 443,862 471,912 477,648 512,669 663,245 665,719 833,358 7,396

営業利益率 10.3% 11.1% 12.7% 12.9% 13.7% 13.4% 14.0% 15.3% 15.6% 18.7%

EBITDA*3 691,699 769,209 904,030 927,253 936,315 908,499 959,571 1,186,069 1,284,553 1,410,971 12,522

EBITDAマージン 20.7% 21.4% 25.8% 26.9% 27.3% 25.4% 26.2% 27.4% 30.1% 31.6%

当期純利益/親会社の所有者に帰属する当期利益 186,747 217,786 222,736 212,764 255,122 238,605 241,470 322,038 395,805 494,465 4,388

設備投資額 438,463 517,002 575,072 518,034 443,677 421,568 467,020 571,799 667,714 531,434 4,716

減価償却費 325,149 351,269 434,623 460,940 449,318 417,886 406,726 470,098 518,708 531,667 4,718

有利子負債 620,471 571,945 874,951 1,096,778 979,630 1,046,754 977,563 1,084,966 1,154,116 1,235,287 10,963

自己資本比率/親会社所有者帰属持分比率 54.1% 58.5% 53.7% 52.8% 55.7% 51.5% 55.1% 55.1% 54.5% 57.0%

自己資本当期純利益率/親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE) 13.3% 13.6% 12.6% 11.0% 12.4% 11.5% 11.2% 13.0% 13.5% 15.5%

総資産営業利益率/資産合計営業利益率(ROA) 13.0% 14.1% 14.1% 12.2% 12.4% 12.3% 12.7% 14.7% 12.1% 14.6%

1株当たり当期純利益/基本的1株当たり当期利益*4(円/米ドル) 70.84 81.35 83.29 79.61 96.92 96.86 105.30 132.87 158.01 197.56 1.75

1株当たり配当金*4(円/米ドル) 15.83 17.50 18.33 21.67 23.33 26.67 30.00 43.33 56.67 70.00 0.62

配当性向 22.4% 21.5% 22.0% 27.2% 24.1% 27.5% 28.5% 32.6% 35.9% 35.4%

営業活動によるキャッシュ・フロー 738,703 545,234 712,231 739,992 717,354 725,886 523,908 772,207 968,752 884,538 7,850

投資活動によるキャッシュ・フロー (442,218) (557,688) (775,470) (924,442) (440,546) (484,507) (472,992) (546,257) (635,745) (667,917) (5,928)

フリー・キャッシュ・フロー*5 296,485 (12,454) (63,240) (184,450) 276,808 241,379 50,916 225,950 333,006 216,621 1,922

財務活動によるキャッシュ・フロー (258,919) (104,410) 191,490 149,239 (279,998) (225,931) (140,249) (105,643) (310,528) (299,003) (2,654)

連結従業員数*6(名) 14,358 15,865 16,967 18,301 18,418 19,680 20,238 27,073 28,172 31,834

女性管理職数*7(名) 33 44 47 59 92 113 124 140 177 251

連結外国人従業員数(名) ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ 2,630 2,624 4,380

CO2排出量*8(t) 964,579.8 1,028,159.9 1,061,746.4 1,181,403.0 1,108,282.3 1,218,658.6 1,049,422.3 939,501.7 1,044,357 1,081,553 電力消費量*9(MWh) 1,734,940 1,849,970 1,910,356 2,126,440 1,995,042 2,190,787 1,885,703 1,686,480 1,873,293 1,939,115

営業収益/売上高

P.48

営業利益

P.48

25.2

4.6

前期比

前期比

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000

3,3353,596 3,498 3,442 3,435 3,572 3,662

4,334 4,2704,466

(十億円)

0 200 400 600 800 1,000

345 400

443 444 472 478 513

663 666 833

10.3 11.1

12.7 12.9 13.7 13.4 14.0 15.3 15.6

(十億円) 18.7

0 4.0 8.0 12.0 16.0 20.0

(%)

*1 2016年3月期より、国際財務報告基準(IFRS)を適用。2015年3月期についても、IFRSに準拠して表示。日本基準とIFRSで表記が異なる場合は、

「日本基準/IFRS」の順に記載

*2 米ドル金額は、便宜上、1米ドル=112.68円(2016年3月31日実勢レート)にて換算

*3 2013年3月期、2015年3月期においてEBITDA算出式を以下のとおり変更 2012年3月期まで : EBITDA=営業利益+減価償却費 + 固定資産除却費

2014年3月期まで : EBITDA=営業利益+減価償却費 + のれん償却額 + 固定資産除却費 2015年3月期以降 : EBITDA=営業利益+減価償却費 + 固定資産除却費 + 減損損失

(7)

日本基準 IFRS

百万円 百万米ドル*2

KDDI連結 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2016

営業収益/売上高 ¥3,335,260 ¥3,596,284 ¥3,497,509 ¥3,442,147 ¥3,434,546 ¥3,572,098 ¥3,662,289 ¥4,333,628 ¥4,270,094 ¥4,466,135 $39,636

営業利益 344,701 400,452 443,207 443,862 471,912 477,648 512,669 663,245 665,719 833,358 7,396

営業利益率 10.3% 11.1% 12.7% 12.9% 13.7% 13.4% 14.0% 15.3% 15.6% 18.7%

EBITDA*3 691,699 769,209 904,030 927,253 936,315 908,499 959,571 1,186,069 1,284,553 1,410,971 12,522

EBITDAマージン 20.7% 21.4% 25.8% 26.9% 27.3% 25.4% 26.2% 27.4% 30.1% 31.6%

当期純利益/親会社の所有者に帰属する当期利益 186,747 217,786 222,736 212,764 255,122 238,605 241,470 322,038 395,805 494,465 4,388

設備投資額 438,463 517,002 575,072 518,034 443,677 421,568 467,020 571,799 667,714 531,434 4,716

減価償却費 325,149 351,269 434,623 460,940 449,318 417,886 406,726 470,098 518,708 531,667 4,718

有利子負債 620,471 571,945 874,951 1,096,778 979,630 1,046,754 977,563 1,084,966 1,154,116 1,235,287 10,963

自己資本比率/親会社所有者帰属持分比率 54.1% 58.5% 53.7% 52.8% 55.7% 51.5% 55.1% 55.1% 54.5% 57.0%

自己資本当期純利益率/親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE) 13.3% 13.6% 12.6% 11.0% 12.4% 11.5% 11.2% 13.0% 13.5% 15.5%

総資産営業利益率/資産合計営業利益率(ROA) 13.0% 14.1% 14.1% 12.2% 12.4% 12.3% 12.7% 14.7% 12.1% 14.6%

1株当たり当期純利益/基本的1株当たり当期利益*4(円/米ドル) 70.84 81.35 83.29 79.61 96.92 96.86 105.30 132.87 158.01 197.56 1.75

1株当たり配当金*4(円/米ドル) 15.83 17.50 18.33 21.67 23.33 26.67 30.00 43.33 56.67 70.00 0.62

配当性向 22.4% 21.5% 22.0% 27.2% 24.1% 27.5% 28.5% 32.6% 35.9% 35.4%

営業活動によるキャッシュ・フロー 738,703 545,234 712,231 739,992 717,354 725,886 523,908 772,207 968,752 884,538 7,850

投資活動によるキャッシュ・フロー (442,218) (557,688) (775,470) (924,442) (440,546) (484,507) (472,992) (546,257) (635,745) (667,917) (5,928)

フリー・キャッシュ・フロー*5 296,485 (12,454) (63,240) (184,450) 276,808 241,379 50,916 225,950 333,006 216,621 1,922

財務活動によるキャッシュ・フロー (258,919) (104,410) 191,490 149,239 (279,998) (225,931) (140,249) (105,643) (310,528) (299,003) (2,654)

連結従業員数*6(名) 14,358 15,865 16,967 18,301 18,418 19,680 20,238 27,073 28,172 31,834

女性管理職数*7(名) 33 44 47 59 92 113 124 140 177 251

連結外国人従業員数(名) ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ ̶ 2,630 2,624 4,380

CO2排出量*8(t) 964,579.8 1,028,159.9 1,061,746.4 1,181,403.0 1,108,282.3 1,218,658.6 1,049,422.3 939,501.7 1,044,357 1,081,553 電力消費量*9(MWh) 1,734,940 1,849,970 1,910,356 2,126,440 1,995,042 2,190,787 1,885,703 1,686,480 1,873,293 1,939,115

1株当たり当期純利益/

基本的1株当たり当期利益(EPS) 1株当たり配当金

P.48

13.33

25.0

前期比

前期比

0 40 80 120 160 200

07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

70.8481.35 83.29 79.61

96.92 96.86105.30 132.87

158.01 197.56

(円)

0 20 40 60 80 100

07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

15.83 17.50 18.3321.67 23.3326.67 30.00

43.33 56.67

70.00 22.4 21.5 22.0

27.2 24.1

27.5 28.5 32.6

35.9 35.4

(円)

0 8.0 16.0 24.0 32.0 40.0

(%)

*4 2012年10月1日、2013年4月1日ならびに2015年4月1日を効力発生日として実施した株式分割調整後の数値。あわせて、過年度も分割調整後の数値を記載

*5 営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー

*6 2015年3月期まで日本基準

*7 KDDI在職中の正社員に加え、KDDI社外へ出向している正社員を含む

*8 単体ベースの電力消費量と燃料消費量を対象

*9 単体ベース

(8)

(%)

0 2,500

1,500 2,000

500 1,000

0 16.0 8.0 40.0 32.0 20.7 21.4 24.0

25.8 26.9 27.3 25.4 26.2 27.4 30.1 31.6

692 769 904 927 936 908 960

1,186 1,2851,411

07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

日本基準 IFRS

EBITDA(左軸)  EBITDAマージン(右軸)

(十億円)

9.8

前期比

EBITDA

0 500

300 400

100

200 187 218 223 213 255 239 241 322

396 494

07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

日本基準 IFRS

(十億円)

24.9

前期比

当期純利益/親会社の所有者に帰属する当期利益

P.48

0 750

450 600

150 300

438 517

575 518

444449422 467 572

668 531 519 532 407 470

461 418 435 325 351

07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

日本基準 IFRS

設備投資額 減価償却費

(十億円)

5,314

億円

設備投資額

P.50

(%)

0 2,500

1,500 2,000

500 1,000

0 30.0 15.0 75.0 60.0 45.0

07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

日本基準 IFRS

有利子負債(左軸)  自己資本比率/親会社所有者帰属持分比率(右軸)

(十億円)

54.1 58.5 53.7 52.8 55.7 51.5 55.1 55.1 54.5 57.0

620 572 875

1,097 980 1,047 978 1,0851,154 1,235

7.0

前期末比

有利子負債

P.49

-300 450

150 300

-150 0

07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

日本基準 IFRS

(十億円) 296

‒12 ‒63

‒184

277277 241 51

226 333

217

34.9

前期比

フリー・キャッシュ・フロー

P.50

0 25.0

15.0 20.0

5.0 10.0

13.3

13.6 12.6 11.0

12.4

11.5 11.2 13.0

13.5 15.5 13.0

14.1 14.1 12.2

12.4

12.3 12.7 14.7

12.1 14.6

07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

日本基準 IFRS

ROE ROA

(%)

2.0

pt

前期比

ROE

0 300

180 240

60 120

07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

(名)

33 44 47 59

92 113 124 140

177 251

41.8

前期末比

女性管理職数

P.32

0 2,500

1,500 2,000

500 1,000

07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

(GWh)

1,735 1,8501,9101,910 2,126

1,9952,1911,8861,886

1,6861,8731,873 1,939

3.5

前期比

電力消費量

P.36

連結業績ハイライト

(9)

Our Strategic Focus

08 KDDIのビジネスモデル 10 マネジメントメッセージ

17 特集 新たな成長軸の確立に向けて 18 1. au経済圏の最大化

20 2. グローバル事業の積極展開

(10)

KDDIのビジネスモデル

2000年10月の3社合併以降、KDDIは、モバイル・固定の両通信サービスを提供する総合通信事業者としての強みを 生かし、着実に事業成長を図ってきました。

さらに、本年5月に発表した「新中期目標」のとおり、引き続き、「持続的な利益成長と株主還元強化」の両立を目指しま す。この目標の達成に向け、KDDIは、4つの事業セグメントに経営資本を最適配分し、企業価値の最大化を図ります。

財務資本 資金調達 製造資本

通信設備・プラットフォーム 知的資本

ブランド力・研究開発 人的資本

人財 社会・関係資本 地域・コミュニティ

INPUT

経営戦略

前中期目標(2014年3月期~2016年3月期)

P.11

目標を着実に達成

営業利益 毎期2桁成長 配当性向 30%超

4つのセグメントへ

経営資本を最適配分

持続的な利益成長 株主還元強化

コーポレート・ガバナンス

お客さま接点

P.24 P.10

日本基準 ■IFRS ■1株当たり配当金  配当性向

(億円)

2013 2015 2016

5,127

7,413 6,657

8,334

+11.8%前期比

2014 6,632

+29.4%前期比

+25.2%前期比

2013 2015 2016

30.00

56.67

70.00

+30.8%前期比

2014 43.33 28.5%

33.2% 35.4% 32.6%

+44.4%前期比

+23.5%前期比

(円)

(3月31日に終了した各決算期) (3月31日に終了した各決算期)

(11)

OUTPUT

経営戦略

パーソナル

セグメント セグメント バリュー

セグメント ビジネス グローバル セグメント

コーポレート・ガバナンス

サービス力

ブランド力

お客さま基盤

キャッシュ・フローの創出 財務資本

P.15

安定した情報通信サービスの提供 非通信事業領域への参入

製造資本

P.31 P.18

auブランドの強化 知的資本

P.45

ダイバーシティの推進 次世代リーダーの育成 人的資本 P.32

安心・安全な情報通信社会の実現 ミャンマー経済発展への貢献

社会・関係資本

P.34 P.20

引き続き利益成長と株主還元強化の両立を目指す

営業利益 年平均成長率 7 % 配当性向 30 %超→ 35 %超へ

新中期目標(2017年3月期~2019年3月期)

P.12

持続的な利益成長 株主還元強化

利益成長 株主還元

営業利益 年平均成長率 7% 配当性向 従来の「30%超」から「35%超」へ

au経済圏 流通総額

自己株式

2019年3月期 2兆円超 取得 成長投資とのバランスにより実施

成長に向けた M&A

自己株式の

3年間累計 5,000億円規模 消却 発行済株式総数の5%を目安とし 超過分を消却

(12)

マネジメントメッセージ

新たな事業分野へ挑戦し、

持続的な利益成長と

株主還元の強化を通じて、

企業価値のさらなる向上を目指します。

KDDI株式会社 代表取締役社長 田中 孝司

(13)

当社は、2014年3月期から2016年3月期までの3年 間を「本格的な利益拡大フェーズ」と位置づけ、国内事業 戦略の柱である「3M戦略(マルチネットワーク・マルチ デバイス・マルチユース)の推進・深化」と、「グローバル 戦略の推進」に取り組んでまいりました。

「3M戦略の推進・深化」については、3M戦略を具現化 したサービス「auスマートバリュー(モバイルと固定通 信のセット割引サービス)」および「auスマートパス(au スマートフォン向け付加価値サービス)」を通じたお客さ

ま基盤の拡大と、フィーチャーフォンからスマートフォ ンへのシフトによるau通信ARPUの上昇を軸に、モバイ ル通信料収入が大幅に増加し、国内事業成長の原動力と なりました。また、通信料以外の新たな収益源である付 加価値売上をさらに拡大させていくための基盤「au WALLET」の開始など、新たな成長軸の確立に向けた取 り組みも並行して行ってまいりました。

「グローバル戦略の推進」については、データセンター を中心として世界各国に展開している法人向けICTビジ ネスの基盤強化に加え、「ミャンマー通信事業への参入」 をはじめとした新たな成長機会への取り組みにも着手し ました。

こうした取り組みの結果、最終年度の2016年3月期 におきましては、2013年4月に掲げた中期目標「営業利 益の毎期2桁成長」と「配当性向30%超」を達成するとと もに、利益成長と配当性向引き上げの相乗効果による1 株当たり配当金(DPS)の毎期2桁成長も実現しました。 さらに、これまでの3年間における中期目標の達成を 支援していただいた株主の皆さまに対する感謝の意とし て、自己株式1,000億円の取得も決議しました。

2016年3月期までの振り返り

2013 2015 2016

5,127

7,413 6,657

8,334

(億円)

+11.8%前期比

2014 6,632

+29.4%前期比

+25.2%前期比

2013 2015 2016

30.00

56.67

70.00

(円)

+30.8%前期比

2014 43.33 28.5%

33.2% 35.4% 32.6%

+44.4%前期比

+23.5%前期比

“持続的な利益成長と株主還元の強化” 3M戦略の推進による事業成長 2014年3月期から2016年3月期までの目標

営業利益 1株当たり配当金・配当性向

※前期比は、2014年3月期および2015年3月期は日本基準、2016年3月期はIFRS ※株式分割調整後の値

※配当性向は、2015年3月期までは日本基準、2016年3月期はIFRSで表示

日本基準 ■IFRS ■1株当たり配当金  配当性向

利益成長 利益成長

株主還元 株主還元

 営業利益‌ 毎期2桁成長

 EPS‌ 利益成長に伴い大幅成長

 配当性向‌ 30%超

 自己株式取得‌ 経営の選択肢として検討

(3月31日に終了した各決算期) (3月31日に終了した各決算期)

(14)

マネジメントメッセージ

〈事業運営方針〉

国内通信市場においては、競合他社による「モバイル と固定通信のセット割引サービス(バンドルサービス)」 開始などをはじめとする同質化の進展や、MVNO各社に よる格安SIMサービスの普及など、事業環境は厳しさを 増してきています。また、長期的には、少子高齢化・人口 減少に伴う市場縮小リスクについても考えていかなけれ ばなりません。

これまでは、国内携帯電話市場の拡大を背景に、厳し い競争環境の中でも順調に成長し続けることができまし たが、今後は、このような環境変化に迅速に対応しなが ら、持続的な成長を実現していくために、従来のビジネ スの延長線ではなく、スピード感を持って「変革」してい かなければならないと考えています。

そこで、当社は、今後3年間における新たな事業運営方 針として「お客さま体験価値を提供するビジネスへの変 革」を掲げました。

市場が成熟し、商品・サービスの同質化が進展する環境

下においては、お客さまに選んでいただける企業になる必 要があります。そのためには、自らの強みを徹底的に磨き 上げ、あらゆる分野において、お客さまの期待を超える商 品・サービスをいち早く提供していくことが求められます。

当社は、それらを通じてお客さま体験価値を提供し続 けていく「ライフデザイン企業」への変革を目指してい きます。

〈事業戦略〉

この方針に基づき、当社は、「(1)国内通信事業の持続 的成長」、「(2)au経済圏の最大化」、「(3)グローバル事業 の積極展開」の3つの事業戦略に沿って、成長を追求して いきます。

(1)国内通信事業の持続的成長

国内通信事業については、引き続き、3M戦略の推進に よる「ID(お客さま数)×ARPA」の最大化を目指してい きます。現在、国内通信大手3社間におけるお客さまの流

スマートフォン データ大容量ニーズ

新たな中期目標 ~2019年3月期に向けて~

今後3年間における新たな方針

ライフデザイン企業への変革

事業戦略

国内通信事業の持続的成長と新たな成長軸の確立 お客さま体験価値を提供するビジネスへ

マルチデバイス・マルチユース推進による

「ID×ARPA」の最大化へ

マルチユース

マルチデバイス タブレット

ルーター more

マルチネット ワーク 事業運営方針 お客さま体験価値を提供するビジネスへの変革

財務目標 持続的な利益成長と株主還元強化を両立

au通信ARPA

IoTサービスの普及促進 事業戦略 国内通信事業の持続的成長

au経済圏の最大化 グローバル事業の積極展開

“3M戦略”

2011年発表

“ライフデザイン戦略”

2016年5月発表

“本格的な利益拡大フェーズ”

2013

2014

2015

2016

2017

2018

“新たな成長ステージ”

これまでの中期目標

新たな中期目標 現在

(1)国内通信事業の 持続的成長

グローバル事業の(3) 積極展開

(2)au経済圏の最大化

質的拡大

面的拡大 新たな成長軸

(15)

ライフデザイン戦略

通信企業からライフデザイン企業への変革を目指す 動は、端末・料金・ネットワークの同質化に加え、総務省

ガイドラインを受けた各社による過度な端末値引き販売 の抑制も相まって、大幅に低下しています。従って、今後 のIDの拡大は困難となることが見込まれるため、これま でに築き上げてきた強固なお客さま基盤をベースに、お 客さま1人当たりの収入であるARPAをより重視してい くことが必要不可欠となります。

そこで、「ID×ARPA」の最大化に向けては、タブレッ ト・ルーターのさらなる普及に加えて、今後迎えるIoT時 代を見据えたIoTデバイスへの対応など、「マルチデバイ ス」推進に取り組んでいきます。なお、IoTについては、さ まざまなサービスと組み合わせて新たな体験価値を提供 する「マルチユース」推進との連携を通じて、新たなビジ ネスチャンスの創出が可能と考えています。

今後は、お客さま流動の低下に伴う解約率および販売 コストの低減と、「マルチデバイス」および「マルチユー ス」の推進を通じた「ID×ARPAの最大化」により、引き 続き当社の基盤事業として、連結業績の成長を持続的に 支えていきます。

(2)au経済圏の最大化

当社の大幅な利益成長を牽引してきた国内通信事業が 安定成長期に移行することに伴い、国内における新たな 成長軸として確立させたいと考えているのが、「au経済 圏の最大化」です。国内通信市場が成熟化し、今後の大幅 なID拡大が困難となる中、国内通信事業の基盤の上で新 たな収益を創出していきます。

au経済圏とは、auのお客さまを対象とした、オンライ ンコンテンツからオフラインの実店舗決済、さらには両 方にまたがるコマース・金融などを含む、非通信領域に

おける経済活動の規模を意味します。日本では、オンライ ン上のモバイルコンテンツサービスの決済手段として キャリアビリングが浸透していますが、当社は、この決済 プラットフォーム(auかんたん決済)に加えて、オフライ ンの付加価値売上を取り込むための新たな決済プラット フォームとして、2014年5月より「au WALLETプリペ イドカード」を、そして同年10月には「au WALLETクレ ジットカード」をそれぞれ開始しました。お客さまが、au の通信サービスに加えて、電気や金融サービスなどの支 払いも「au WALLETクレジットカード」で決済していた だくようになれば、お客さまにとってのメインカードと なり、食品・日用品などのお買物も加わることで、決済額 のさらなる拡大とポイントのエコシステム構築につながっ ていくことが期待できます。この「au WALLET」を通じて、 あらゆるサービスや実店舗で利用可能なWALLETポイン トの循環モデルを構築したいと考えています。

厳格な本人確認を通じてご契約いただいているauの強 固なお客さま基盤をベースに、誰もが利用しやすいこの 2大決済プラットフォーム(auかんたん決済・au WALLET) の提供と、ビッグデータおよびデータマネジメントプラッ トフォーム(DMP)の利活用を通じ、物販・エネルギー・金 融などのさまざまなサービスを、お客さまのライフステー ジに応じて「auライフデザイン」として総合的に提案して いくことで、「au経済圏の最大化」を目指していきます。

また、お客さまとのタッチポイントにおいては、オン ラインの「auスマートパス」とオフラインの実店舗であ る「auショップ」をさらに強化することで、「オムニチャ ネル化」を推進していきます。

以上のような取り組みを通じて、2019年3月期におけ る「au経済圏流通総額 2兆円超」を目指します。

生命保険 生命保険 ひかり ケータイ ひかり ケータイスマホ

スマホ 損害保険損害保険 ローンローン でんき

でんき 日用品 日用品 食品 食品

オムニチャネル化

全国約2,500のauショップ 1,447万会員*のauスマートパス

ライフステージに応じた

サービスの進化 au ID お客さま体験価値を提供する基盤の強化 auライフデザイン

au ID

クレジット カード

プリペイド カード

①買い物で使う

④買い物で使う

③チャージする

②ポイントがもらえる

(16)

マネジメントメッセージ

ミャンマー/モンゴルにおける通信事業を強化 コネクティビティを活かした プレミアムデータセンター事業者へ 競争力強化に向けた

店舗網整備/

ネットワーク品質向上

成長の加速に向けて 4Gサービス(LTE)を開始

(3)グローバル事業の積極展開

国内通信市場の長期的な課題である少子高齢化・人口 減少の進行を見据えると、グローバル事業を新たな成長 軸として確立させることが必須と考えています。そこで、 持続的な利益成長に向けて、「グローバル事業の積極展 開」を加速していきます。

当社のグローバル事業は、主に新興国において個人の お客さま向けに携帯電話事業などを展開する「グローバ ルコンシューマ事業」と、データセンターを核とし、全世 界を結ぶ大容量かつ信頼性の高いネットワーク、ICT環 境を提供するシステムインテグレーションを一括で海外 の法人のお客さまに提供する「グローバルICT事業」を主 力事業として展開しています。

「グローバルコンシューマ事業」では、まず、当社連結子 会社「KDDI Summit Global Myanmar Co., Ltd」(KSGM) がミャンマー国営郵便・電気通信事業体(MPT)と共同 で運営しているミャンマー通信事業を本格的な成長軌道 に乗せるとともに、当社がこれまで国内外で培った事業 経験や技術力などの当社リソースをフル活用し、周辺事 業についても積極的に展開していきたいと考えていま す。同国の経済や産業の発展および国民生活の向上に貢 献するとともに、グローバル事業における成長の柱とな るよう注力していきます。

ミャンマーに続く事業としては、2016年3月に、モン ゴ ル 国 内 携 帯 電 話 契 約 者 シ ェ アNo.1の「MobiCom Corporation LLC」(モビコム)を連結化しました。モビ コムについては、2016年5月のLTE導入がさらなる成長 ドライバーとなり、当社が持つコンシューマ事業のノウ ハウなどを活用することで、今後のさらなる成長が期待 できると考えています。

ミャンマーおよびモンゴルで、お客さまから選ばれ続 ける現地No.1の通信事業者を目指すとともに、引き続 き、成長余力のある新興国をターゲットエリアとして、 新たなビジネスチャンスを求めていきます。

もう一方の「グローバルICT事業」では、世界13の国・ 地域、24都市、48拠点で展開している「TELEHOUSE」

(テレハウス)ブランドのデータセンター事業において、 特に競争力のある欧州サイトにリソースを集中していく など、法人のお客さまのニーズに応じた、接続性の高さを 生かしたプレミアムデータセンター事業者として、引き 続き基盤強化を図っていきます。

「グローバルコンシューマ事業」・「グローバルICT事 業」の両輪で収益力強化と事業規模拡大を図り、さらな る成長に向けた取り組みを加速していきます。

ロンドン

パリ フランクフルト

イスタンブール モスクワ

北京 上海

ソウル 日本 ハノイ 香港 9都市

ロサンゼルスニューヨーク

シンガポール

ケープタウン ヨハネスブルグ

世界13ヵ国/地域・24都市・48拠点で提供

新規データセンターの 2016年夏開業で欧州を強化

ロンドン拡張 23,000m2 総床面積447,000m2

(2016年3月末時点)

Docklands North Two

(17)

今後3年間における財務目標 1株当たり年間配当金

“持続的な利益成長と株主還元強化を両立” 2017年3月期も増配予定

15期連続増配を予定 配当性向は36.9%

〈財務目標〉

当社は、引き続き成長企業であることを志向し、長期 視点に基づいて持続的な利益成長と株主還元強化を両立 させていきます。

「利益成長」においては、「営業利益の年平均成長率 7%」と「au経済圏における流通総額2兆円超」を目指し ます。そして、事業成長に向けて、「3年間の累計で5,000 億円規模のM&A」を実施したいと考えています。

事業成長に向けたM&Aについては、今後の新たな成 長軸と位置づけている「au経済圏の最大化」と「グローバ ル事業の積極展開」を中心に、あらゆる成長機会やリス ク要素などを見極めた上で投資判断を行います。なお、 基本的な考え方として、「au経済圏の最大化」では、auと のシナジーを非通信領域において発揮できるプレーヤー との協業を中心に考えています。一方、「グローバル事業 の積極展開」では、すでに市場が成熟している先進国で はなく、今後経済発展が見込まれる新興国を中心に中長 期的な成長機会を求めていきたいと考えています。

「株主還元」については、財務面の健全性を維持しつ つ、安定的な配当を継続していくことを会社の基本方針 としています。今後3年間においては、配当性向を、従来 の「30%超」から「35%超」へ引き上げ、持続的な利益成 長に伴うEPS成長との相乗効果により、今後も増配を継 続していきます。2017年3月期は、新たな中期目標にお ける配当性向引き上げを踏まえ、前期比10円増配となる 1株当たり年間配当金80円を予定しています。これによ り、15期連続増配、6期連続2桁増配を目指します。

自己株式の取得については、成長投資とのバランスに 応じて実施していきます。2017年3月期は、1,000億円 の自己株式取得を発表しています。自己株式については、 発行済株式総数の5%を目安として、超過分は定期的に 消却する方針としており、本年5月18日に、発行済株式 総数に対する「2.62%」相当を消却しました。

※ 株式分割調整後の値(少数第3位以下を四捨五入)

03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 3.49

80.00

70.00 56.67 43.33 30.00

35

35 40

40

(予定)

(予定)

(予定)

期末配当

中間配当 利益成長

株主還元

営業利益

配当性向

年平均成長率‌7%

従来の「30%超」から「35%超」へ au経済圏

流通総額

自己株式取得

2019年3月期2兆円超

成長投資とのバランスにより実施 成長に向けた

M&A

自己株式の消却

3年間累計‌5,000億円規模

発行済株式総数の5%を目安とし 超過分を消却

(3月31日に終了する各決算期)

(18)

KDDIには、従業員が持つべき共通の考え方、行動規範 を示した「KDDIフィロソフィ」があります。

当社は、「KDDIフィロソフィ」の実践を通じて、すべて のステークホルダーの皆さまから愛され、信頼される企 業を目指しています。当社は、社会インフラを担う通信事 業者として、24時間365日いかなる状況でも、安定した サービスを提供する重要な社会的使命を背負っていま す。通信事業は、電波など国民共有の貴重な財産をお借 りすることで成り立っている事業であり、全従業員が心と 行動をひとつにしなければその責務は到底果たしうるも のではありません。社会が抱えるさまざまな課題に対し、

高い志を持って貢献していく社会的責任があると認識し ています。このような企業としての姿勢、従業員の持つべ き考え方をまとめたものが「KDDIフィロソフィ」です。

また、近年、事業のグローバル展開を積極的に進めて いく中で、各事業部門の連携強化とシナジーの発揮のた めにも、全従業員が共通の価値観を持って行動すること が不可欠であると実感しています。当社では、2013年の 改定を機に、「KDDIフィロソフィ」の浸透に向けて、国内 外で継続的な啓発活動を行っています。今後も、「KDDI フィロソフィ」を全従業員が共有し、一丸となって使命 を遂行してまいります。

持続的成長を遂げるための、企業人としての行動の原点 

「KDDIフィロソフィ」

マネジメントメッセージ

新たな中期目標の初年度となる2017年3月期におい ては、売上高は前期比+5.2%となる4.7兆円、営業利益 は前期比+6.2%となる8,850億円、そして、親会社の所 有者に帰属する当期利益は前期比+9.2%となる5,400 億円をそれぞれ予定しており、「増収増益」を目指します。

我々は、当社を取り巻く環境の変化に迅速に対応しな がら、持続的な成長を実現しつつ新たな時代を先導して いくために、「ライフデザイン企業」への変革に挑戦する ことを決意しました。これまで以上にスピード感を持っ て、全社が一丸となって取り組んでいくことにより、引 き続き企業価値の向上に取り組んでまいります。

最後に

(19)

特 集

国内通信市場が成熟化し、お客さま数の大幅増加が困難 となっていく中、国内における新たな成長軸として、「au 経済圏の最大化」を目指します。

国内通信事業の持続的成長に加え、国内通信事業の基盤 の上で新たな収益を創出していきます。

国内通信市場の長期的な課題である少子高齢化・人口減 少による市場縮小リスクを見据え、もうひとつの新たな成 長軸の確立に向け、グローバル事業を積極展開していきま す。主にモバイルを軸とした「グローバルコンシューマ事 業」と、法人市場をターゲットとした「グローバルICT事 業」を中心に、グローバル事業基盤の拡大を目指します。

1.au経済圏の最大化 2.グローバル事業の積極展開

オンラインサービス 金融事業 物販事業

のお客さま基盤

決済事業

電力小売事業

経済圏の拡大・強化

国内通信事業の

持続的成長

グローバル事業の

積極展開

au経済圏の最大化

質 的 拡 大

面的拡大

新たな成長軸

新たな成長軸の確立に向けて

(20)

※ au経済圏とは、オンラインコンテンツから、オフラインのコンビニなどにおける実店舗決済、 さらに両方にまたがるコマース・金融などを含む、auの顧客基盤上の新たな経済圏を表す

プリペイドカード クレジットカード

決済プラットフォームの整備

従来のキャリアビリング(=auかんたん決済)による オンラインサービス取引での収益化に加え、オフライン

(実店舗)サービス取引も収益化していくための決済プ ラットフォームとして、2014年5月に「au WALLETプ リペイドカード」を、同年10月には「au WALLETクレ ジットカード」をそれぞれ開始しました。「au WALLET」 有効発行枚数(プリペイドカード+クレジットカード) は、2016年3月末時点で1,790万枚に到達し、現在も順 調に拡大を続けています。

au‌WALLETの拡大

ライフデザイン企業への変革

通信企業から「ライフデザイン企業」への変革

当社は、従来の通信サービスに加え、あらゆるお客さ まのライフステージに応じたさまざまなサービスを「au ライフデザイン」として総合的に提供することで、既存 の国内通信事業の基盤や決済プラットフォームを活かし ながら、相乗効果を発揮し、au経済圏の拡大を目指して いきます。

「auライフデザイン」では、auショップを活用した実 店舗でのコマース事業である「au WALLET Market」や オ ン ラ イ ン で の「au WALLET Market powered by LUXA」において、食品・日用品の販売など生活に関わる あらゆる商品・サービスを提供します。また、2016年4 月からの電力小売全面自由化に伴い、各地域の電力会社 から電力供給を受けてサービス提供をする「auでんき」 の開始、さらには当社が出資している企業が提供する生 命保険、損害保険、住宅ローンをauブランドの金融商品 として代理販売する「auのほけん」および「auのローン」 も扱っています。なお、商品の提供に際しては、今後迎え るIoT時代において、IoTとサービスを組み合わせるな ど、通信事業者ならではの強みを生かすことにより、新た なビジネスチャンスの創出も可能と考えています。

1.au経済圏

の最大化

生命保険

生命保険

ひかり

ケータイ ひかり

ケータイ スマホ

スマホ 損害保険 損害保険 ローン ローン

でんき

でんき

日用品

日用品

食品

食品

オムニチャネル化

全国約2,500のauショップ 1,447万会員*のauスマートパス

ライフステージに応じた

サービスの進化 提供する基盤の強化 お客さま体験価値を

au ID

auライフデザイン

* 2016年3月末現在

参照

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